1990年代以降の日本経済を振り返ると、長期にわたりデフレ脱却や経済成長の回復が大きな課題となってきた。昨年12月に公表された日本銀行の報告書「金融政策の多角的レビュー」では、デフレの背景として、需要不足の慢性化などに加え、価格を押し下げる供給側の要因も影響していた可能性を指摘している。日本銀行の金融政策は、物価の安定を目的としているが、設備投資や雇用などの実体経済にも大きな影響を与えうることから ...